放射線測定機器について

容器4種類

弊社での放射能濃度検査(ベクレル検査)にはEMFジャパン株式会社製 EMF211型ガンマ線スペクトロメータを使用しております。このEMF211型ガンマ線スペクトロメータはNaI(Tl)シンチレータの中でも非常に感度の高いAmptek社製の3×3 インチNaI(Tl)シンチレータ検出器を採用した放射線測定機器で検出器をバックグラウンドから遮蔽するために厚さ50mm の鉛+厚さ3mm の真鍮から成る専用シールドを採用しています。

また、EMF社は測定器所有者の要望に応え更なる精密、正確な測定が出来るように日々、測定器の改良に取り組んでいただき安心して使用することが出来る体制となっております。


①食品中の放射性セシウムスクリーニング法に適合

厚生労働省が2012年4月1日から新たに施行した上記法令に適合する放射能濃度測定器として、国内で約300台の同機種が稼働しています(2012年7月10日現在)。 また本測定器は政府機関、自治体(県及び市町村)、農林水産団体、民間企業、研究機関、大学、専門学校などでも使用されております。

※日本アイソトープ協会様ホームページ「食品中の放射性セシウムスクリーニング法に対応可能な検査機器」に掲載されています。→こちら

 

②測定下限値(検出限界値)が低い


測定下限値

表記の測定下限値は各容器に密度1.0g/立法センチメートルの試料を充填し測定した時の測定下限値を示したものであり検体の密度、バックグラウンド値により増減致します。検体の密度が低いと思われる場合は違う容器での測定をお勧めする場合がございますのでご了承下さい。 ※上記表数値は弊社での値であり他社では異なることがありますのでご了承ください。

 

③使える容器が豊富

容器4種類

写真は左から①1Lマリネリ容器・②500mLマリネリ容器・③900mLポリ容器・④350mLポリ容器を使用でき500mLマリネリ容器は試料の充填量として350mLも選べ、この量で25Bq/kgの測定下限値を5~7分間で達成でき、食肉検査などで作業時間を削減できます。1Lマリネリ容器は1.5Lの充填量も選べ1Lより12%測定下限値を下げられます。

●2012 年4 月1 日に施行された一般食品を対象とした「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」では、放射性セシウムの濃度はCs-137とCs-134を合計した値で100Bq/kg以下と規定されています。放射能濃度測定器の性能として25Bq/kg以下の「測定下限値」が求められ、本器のようにCs-137とCs-134を分離独立して測定する機器の場合には、Cs-137とCs-134の測定下限値を単純に合計した値と決められています。(実際には2乗和の平方根に近い値となり、単純合計より約29%小さくなります。)
●上記の「測定下限値」は本器のバックグラウンドのネットレート(cps)や換算係数(Bq/kg/cps)の実測値を基に厚生労働省が示した計算式(3σ)によって求めた値です。
●上記の「測定下限値」は試料の密度が1.00g/cm3 の場合で、密度がそれより低い場合密度に反比例して増加します。
●上記の「測定下限値」は測定時間を長くすると低減されます。20分測定で約15%、30分測定で約30%、1時間測定で50%、2時間測定で65%、4時間測定で75%小さな値となります。そのため高感度な測定を希望される場合には15分以上測定されることをお勧めします。なお上記の表の「測定下限値」は代表値です。
●バックグラウンド測定時間は4時間以上でなおかつ試料測定時間の4倍以上を推奨します。室温変動、γ線バックグラウンドレベル、γ線バックグラウンドレベルの変動が大きい場合、上記より性能が悪化する場合があります。(2012 年7月12日改訂)